サラリーマンになって思ったこと
僕は起業家として社会人をスタートさせた。
決して順風満帆ではなかったが紆余曲折を経ながらなんとかやっていた。
だが、今はサラリーマンをしている。
別に商売が失敗したわけではないし、嫌気が差したわけでもない。ただその時の雰囲気や流れがそうさせたのだと自分では思っている。
商売をしていた時の僕は、1日中仕事のことを考えていた。僕は1日4時間くらいしか寝ないので、1日20時間は仕事のことを考えていたことになる。その上、休みは年間で5日くらいしか取らなかった。体力的にはかなりアグレッシブなことをやっていたな、とつくづく思う。
それと比べて、今は仕事の時間は8:30〜17:30の間だけと決まっているし、土日祝日はしっかり休める。有給休暇なんてものまである。至れり尽くせりの環境とはこのことだな、と感じる。
お金も自分の働いた成果に関係なく、毎月同じ額が気づけば入金されている。商売をしていた頃はこうはいかなかった。
今はそういうプレッシャーもない。精神衛生上も非常に良い環境なのだ。
でも今の僕は、サラリーマンを辞めたい、と思っている。
体力的にも精神的にも今の方が確実に楽なのは間違いない。安定だって今の方がしている。別に自慢するわけではないが、10年勤めれば自動的に年収は1,000万を超える会社なのだから将来もある意味約束されている。
ただ全く楽しくないのだ。生きている実感とでも言えばいいのだろうか。社会の役に立っている実感が全くわかない。一体なんのために働いているのだろうか、という気になってくる。
上席の機嫌を伺い媚び諂い、仕事のための仕事をする。意味不明な慣習に囚われ、旧態依然とした上下関係が蔓延る。自分の面子が重要でお客さんの要望・希望は置いてけぼり。などなど挙げればキリがない。一体全体どこを向いて仕事をしているのか、と言いたくなる。
仕事は目の前のお客さんを幸せにするためにするのであり、それを通じて社会をより良くするためにするものだと思う。決して上席のためにするものではない。
こういった環境にいることを妥協できるほど、僕は大人ではないらしい。
また社会の激流のなかで揉まれることになろうとも、やはり僕は自分が正しいと思うことをやりたい。
再び起業家として、商売人としてやっていく決意。それを忘れぬようここに記しておく。
tk.